成城高校写真芸術部の写真展
成城高校の写真芸術部はNHKの関西熱視線でも紹介されました。高校生が写真という表現手段と出会って、心を発露していきます。カメラの力、写真の力だと思います。表現することの大切さを改めて感じました。今回スペースふうらでの展示も揺れる内面を写真で表現するものとなっています。また、移り変わる水の一日の表情を撮った写真も見事です。顧問の山口晴久先生の写真から語り出していくニューヨーク地下鉄の写真、花魁の美を写し撮った写真も素晴らしい。夢中になること、忘れれちゃいけない、と自省しつつ、写真を見ています。山口晴久さんの高校生を引き出していく力もすごい。3月9日まで
スペースふうら
-----「原発とは結局なんだったのか」いま福島で生きる意味-----清水修二
2012年3月11「原発いらない!3.11福島県民集会大集会」の宣言文を起草した人の言葉だけにより重みを感じる。この本は脱原発の運動を進める者たちに対する警句でもあり、国民への警句でもある。これだけ事故が起こっているのに、何もなかったように原発を動かしてはならない。
以下著書の抜き書き
善意が産む差別
たとえ福島の「汚染地域」から住民が逃れ出たとしても、被爆の問題はそれで解決するわけではない。すでに浴びてしまった放射線の問題がある。事故の放射能で数十万人がガンになるとか、先天異常の子供が生まれると言った物言いは、現に被災した住民の耳には脅迫的な響きを持って聞こえる。あえてどぎつい表現をすれば「呪いをかけられたような」気持ちになる。・・・・私が問題にしたいのは、そうした危険性を口にする人々の「想像力」がどの方向に向いているかだ。言いかえれば原発批判論者のセンスの問題である。p11
フクシマの子供や母親に向かって「そんなに心配することはない、大丈夫だ」といいう学者は反原発サイドからは御用学者だと指摘される。そう批判するのが正義だと観念されている。しかし、そこで生活している住民ににとってみれば、専門家のそうした言葉は日常のやりきれないストレスを多少とも減じてくれる。福島に住んでいるものが、そこに住むという自分の選択が間違っていないことを裏づけてくれる専門家の意見を信用したいとおもうのは自然なことだ。これは確かに情報受容のバイアス(偏り)に違いないがこのような被災者心理を知らずに無神経に外から「善意」を押しつける者への反発があることは知っていて欲しいと思う。p12
私たちは今度、原発災害に遭遇することによって、過去最大級の「差別の社会問題」を抱えこむこととなったと言っていい。p13
国民が明確な意思を示さないまま、現実追随の形で事態が推移していく。これを私は「怠惰な現実主義」と呼びたい。p131
原発とは結局なんだったのか
原発とは第一に国民の「自覚なき選択」と「怠惰な現実主義」に支えられた存在であった。
・・・・・私がそれよりむしろ国民サイドに所存する問題点をあえて指摘したのは福島の参稼を「国民の課題」として認識することがいま何よりも重要だと考えているからにほかならない。汚染瓦礫の処理・処分問題をはじめとして、これから被災地が復興(すなわち奪われた基本的人権の回復)への道を確実に歩むためには、国民意識の大きな転換が必要だと私は感じている。それがないと「福島の風化」は思いのほかのスピードで進む恐れがあるし、脱原発運動も失敗に終わる可能性が高い。p144
電気料金公聴会
関西電力電力料金値上げの公聴会に行ってきました。(1月28日、大阪合同庁舎にて)どうせ行くのなら、と思い意見を書いたら「陳述人」に指定され、意見を言う機会を得ました。初めての場なので少し緊張しました。公聴会は経産の役人、関電(八木社長、他)が出席していました。あと委員に選ばれた人が4人。(陳述人の意見に対してまとめてコメントを言います)あと傍聴者、マスコミなど。マスコミの多いのには驚きました。
ボクは陳述人18番目。午後の部前半でした。
以下、陳述書に書いたものです。
1・日本原電に対して全く発電していないのに340億7900万円も支払っている。それで、赤字額を説明されても納得いくものではない。日本原電との契約を根本的に見直すべきである。
2・関西電力関連会社とは適正な価格で取引されているのか。関連会社との資材調達率が4割を超えている。指名発注が85パーセントにもなる。これでは適正な価格で取引されているか非常に疑問だ。関電不動産・との賃貸契約、売買契約の実態についても値上げを申請するのであれば明らかにし、世論に問うべきである。厚生施設などを管理運営している関電プラントや関電アメニティーなどの取引実態も明らかにし、適正かどうかを問うべきだ。
3・原子力関係の設備投資とし530億円増額することを説明している。原子力発電からの撤退というように経営方針を転換させればこれからますます増加するであろう原子力の安全対策は不要となる。日本原電、北陸電力に支払う予定の費用466億円も不要になる。その他原子力発電関連の支出を抑えれば値上げ幅は30パーセントに圧縮できる。
4・顧問料として退任した社長たちに22億円支払う予定をしている。原価参入されるのは全く納得できない。
関西電力は①に対しては敦賀原発を維持するために支払わなければならない。と答えていました。(撤退すれば維持費は必要ないし、日本原電は破綻処理すればいいのです。案の定、29日に新聞で、敦賀原発を廃炉にすれば?電気代に跳ね返ってくると、言い出しました。)
②は「適正に取引されている」そうです。(第3者機関がチャックしたわけではなく・・自分たちで言っているだけ)
④顧問は14人、給与は1.4億円だそうです。(以前、顧問の数について問い合わせると「若干名」と答えていました。14人は若干名??22億と1.4億×3年=5.2億の差は約17億円。一体給与以外に何に支払うのだろう????)
日本原電を破綻処理するためにはどのようにするのか、その枠組みが政治に問われるのだろうと思います。日本原燃の再処理工場にしてもそうです。原発を推進してきて事故を惹起した自民党。彼らでは絶対に無理でしょうが。
ぼちぼちとスペースふうらを始めます
1月27日(日)14時〜映画上映と講演と茶酒会
14時〜 ドキュメンタリー映画「飯舘村 第一章・故郷を追われる村人たち」(土井敏邦監督)
15時30分〜 お話 末田一秀さん 「南相馬などを巡って」
16時 新年茶酒会
会費 1500円 持ち込み・持ちより大歓迎
ご連絡ください
上映作品は「ゆふいん文化・記録映画祭 第5回 松川賞」を受賞したドキュメンタリー映画です。
*ひどい風邪をひいていて・・・つらい・・・
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11月11日東京で脱原発100万人行動が呼びかけられましたので参加してきました。あいにくの雨で参加者が少ない(といっても多い)。私はJパワーの前から国会へ向かいました。
福島原発事故の収束はほど遠く4号炉の核燃料も手つかずのまま。地震が来たら倒壊する危険のある場所に大量に保管されている。できるだけの資源とお金を使って東北の復興と原発事故の収束をしなければならないと思うのに、この国の為政者たちは何をしているのだろう。目先の利益を追い求める財界人たちは、何もなかったかのように原発再稼働を働きかけている。私たちは欲望の大きな輪に踏みつぶされていくのだろうか。そういうわけにはいかない。
スペースふうら 中野和典「ミューズ展」11月23日まで