永遠の永遠の永遠

まもなく83歳になる草間彌生さん。国立美術館へ見に行った。会場にはいると、詩が2作掲げられている。そのうちのひとつ。

永遠の永遠の永遠

毎日、私をおそってくる死の恐れを克服する時は
私は命の限りの心をしずめて
芸術へのあこがれを見いだすのだった
人の世に生れいでた時の感動が
私の人生を新しい創造のあらしをもって再生するのだった
地球の深々とした神秘のささやきが
いつも自殺しようとしてた私のうらぶれた命への救済をもって
私は死のあこがれとと恐怖を追放して
華やいだ生命のかがやきにいつもめざめさせてくれたのだった
わたしは生きてゆくことに
生存のかがやきに
深く打たれ、心打たれ
人間の生命は永遠に回帰するのだいう事を実感するときの喜び
私は死の憂鬱を乗り越えて
世界最高の芸術をもって
人間のすばらしさを求めていきたいと決意している毎日なのだ
私は行きたい、心の限りも
芸術にかがやいた火をつけて
命の限り、無限の生と死のかがやきをもって
200年も500年も生きながらえながら
平和と人間愛の行き着く所への不滅の志をもって
命の限り、たたかっていきたい
そして、地球の人々に告ぐ
未来は原爆や戦争をやめて
かがやいた生命を
永遠の永遠の永遠に
私の精魂こめた芸術を見てほしい
あなたたちと一緒に宇宙にむかって
心から人間賛美をうたいあげよう


いい展覧会でした。