山口県・上関町の予算を見て

山口県上関町は中国電力原発建設予定地。生物にとっても、その海を糧に暮らす祝島の漁民にとっても貴重な海。その海がつぶされようとしています。その海である「上関・長島の自然写真展」に写されている生き物を見ながら書いています。(スペースふうら
先日、上関町の2011年度の予算を報じる記事を見つけました。これを見ると原発を建設するために、いかに金の力で押し込んできたか、そして、議会がお金の力に屈してしまったかがわかるような気がします。

asahi.com マイタウンから
<記事内容>
上関町の2011年度一般会計当初予算案が7日、3月定例議会に提案された。上関原発建設計画に伴う国の原発立地地域特別交付金10億3800万円の歳入を見込み、総額は前年度比17・2%増の43億9496万円。「総合文化センター」と「ふるさと市場」(いずれも仮称)を年内に着工するほか、今年度に続いて全町民に2万円の振興券を配る。

総合文化センターは公民館と図書館、多目的ホールのある施設で、総事業費は約13億円。併設するふるさと市場には直売所や飲食店、航路待合所などを設け、総事業費約4億円を見込む。ともに上関町室津の埋め立て地に建設し、12年秋に完成する予定。室津小学校跡地に建設中の温浴施設「上関海峡温泉」と合わせ、11年度当初予算案に占める3施設の事業費は約11億2700万円。うち10億3800万円を特別交付金でまかなう。特別交付金は09〜13年度に計25億円見込まれる。町民3558人(1日現在)に2万円の「花咲く海の町振興券」を交付する事業は今年度初めて取り組み、経済効果があったとして新年度も約7400万円を予算化した。中電の寄付金などで運用する「ささえあい基金を充てる。
一般会計当初予算の総額は09年度比で34・2%増、08年度比で40・5%増。歳入に占める町税(2億4233万円)の割合は5・5%しかない。「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸貞夫代表は「身の丈を度外視した予算。ハコモノばかり造って、将来は運営費がかさんで大変なことになる。よその原発立地町村の教訓を踏んでいない」と指摘する。

山戸さんのご指摘どおりだと思います。この記事を読んでいると、お金で押しつぶされた、とため息がでるような思いがします。ちなみに中国電力の寄付金の累計は24億円にも上っています。
こういう構造を変えていかなければならないのに・・・・。ファイトです。

スペースふうら カフェ&ギャラリー