はんげんぱつ新聞編集委員の末田一秀さんを招いて「原発なくても電気はある」という題で講演会をしました。
まず、福島原発の現状の説明がありました。福島1−4号基がとても危ない。ここは燃料プールに大量の燃料があり、その建屋が倒壊の危機にあるという。危機的な状況は続いています。ため息が出てきます。
さて、関電が言うように本当に電気は足りないのか。末田さんの講演で検証していくと、関電が実に情報操作しているかわかる。
1・今年の需要予測を3138万kWとしているが、昨年の最高3日間平均で3009万kw。ここでまず水増しがある。
2・そして供給力の問題。関電には火力発電所の発電設備が1691万kWあるが、長期計画停止中としている240万kWを稼動させていない。そして電気が足りないといっている。
3・関電が言うように電力供給が厳しいとしても、その厳しい電力供給の事情は真夏の平均数日間、それも数時間のことであること。そこのピークをカットすればいいわけだ。そのために大口の電気需要者と電気代を安くする契約をしている。
関電は休止火力に復旧の金をかけず、またまた安上がりにことを済まそうとしていることが浮かび上がってきます。そして近畿には自家用発電所が416箇所684万kWもあります。そして興味深い話はたくさんあったのだが、そのひとつ「世界エネルギー白書2010年」の紹介がありました。「世界の自然エネルギーは800万kWも伸び、そのうち中国が3700万kWを占める」と言うものです。中国の経済成長を支えたのは自然エネルギーの普及かもしれません。
あるときは石油が足りないといい、あるときは原発は安いといい、あるときは温暖化対策という。原発を守るためにあの手この手を出してきました。「電気が足りない」も巨大独占企業の情報操作の疑いがぷんぷんします。原発がすべて止まっても工夫次第で電力不足はおきない。これは間違いありません。
佐賀玄海原発原発再開の動きにトップで選ばれました。その理由は佐賀県知事九州電力との癒着が強いということのようです。ちなみに佐賀県知事の父は九電社員そして玄海原発PR館の館長でした。玄海町長と九電の癒着については新聞記事にも詳しい。
原発はエネルギー問題とかではなく利権の問題だということがわかります。それもとてつもなく大きな利権。何が何でも転換させていかなければ・・・・・もう一度事故が起こってからでは遅いのですから。