放射能から身を守るために

放射能汚染が広がり食品まで汚染されてきた。ハウス栽培のほうれん草・原乳からも放射線数値が検出されたということは、水が汚染されてきた、ということだろう。政府はモニタリング数値を発表するたびに「直ちに健康に影響を及ぼすものではない」とコメントを付け加える。直ちに健康に影響を及ぼす値というのは急性被爆を念頭に置いたものであり、かなりの被爆量ということになる。
私は危険性を煽り立てる気持ちはないが、マスコミも事実をぼかして「安心」の幻想を与えるような報道はやめたほうがいい。
私は団体、個人の情報としては以下から発信されるものを信頼している。
末田一秀さん。主宰している「環境と原子力の話」に「放射能への対処法」を掲載している。
その項目からひとつ
Q:「ただちに健康被害がでるレベルではない」と説明されていますが。
A:放射能にはこれ以下なら安全という量は存在しません。ただちに症状がでるようなレベルでなくても、安全とは言えません。その濃度の放射能を取り込んだ集団の中から何人かのがん患者が発生します。したがって許容濃度は「辛抱量」なのです。どんなに放射能が少なくても、影響がゼロということはありません。影響の出る率が小さくなるだけです。
 許容量について、私は上記の考え方が正しいと思う。その上でどのように放射能から身を守るのか、考えて行きたいと思っている。
原子力資料情報室が発信している下記の記事も参考になる。
被爆を避けるために
放射線被爆を考える

3月14日アメリカのニューヨークタイムズに掲載されたものとして下記のような記事がある。
(要約)日本とアメリカの専門家によると、福島第一原発の事故による放射線物質を含む蒸気の放出は、今後、数週間から数ヶ月は続く可能性があるという見解を示した。福島第一原発では、2基の原子炉の炉心が完全に炉心溶融を起こしている。日本の政府関係者は、2基の原子炉の炉心溶融を「部分的なもの」と説明し、施設 の外 で測定したという放射線量も低い値を報告している。しかし、アメリカ国防総省の職員によると、原発から60マイル(96.6km)も離れた場所の上空を飛 行していた軍のヘリコプターから、放射性物質であるセシウム137とヨウ素121を検出した。第二次世界大戦の最後の数日に、連続して核爆弾を落とされた恐怖が国民と国とに重くのしかかっている日本では、政府は国民に対して「これから数ヶ月も放射性物質を輩出し続けることになる」という衝撃的な報告は言いにくいだろう。
 しかし、現在、日本の技術者には選択肢はほとんどない。ダメージを受けた炉心は、海水などで冷やし続けなければならず、その間、放射線物質を含む蒸気を 大気 中へと排出し続けなければならない。これは、1年以上も続くかもしれない。この期間、避難している何万もの人たちは自宅に帰ることはできないし、内陸に風が吹けば都市部に運ばれる。(3・14NYT)

これから、数ヶ月、あるいは数年間。福島原発から放射性物質が排気される可能性がある。
今日は南から風が吹く。放射能濃度が高くなります。そのような天気予報が現実になるかもしれない。そして、震災津波で家を失った人々に降り注ぐ可能性もある。