佐竹詩子の写真展

 「『佐竹詩子の写真展』プラス佐藤慧のトークライブ」に行った。彼女(佐竹詩子)とは「スペースふうら」で開いた中野さんの個展で知り合った。彼女は「ザンビアに学校を建ててみる(た)」のプロジェクトに飛び込んだ若手写真家。彼女は「写真はコミュニケーションの手段だった」と口数少なく語る。関西学院の学生会館の会議室に展示してあった彼女の写真は約60枚。6ヶ月の滞在の中で撮った写真の枚数は膨大だろう。しかし、この写真展では人の顔を選んで展示してあった。そのほとんどが笑顔である。そして、その写真は帰国する前の数週間のものがほとんどだという。写真家として対象を愛し、迫ることができたという実感がそうさせたのだろう。本人も笑顔を絶やさないが、写真を見ても彼女の資質がわかるような気がする。人と向き合う彼女のスタイルが見えてくる。「ザンビアに学校を建ててみる(た)」というプロジェクトの枠を超えた、地球を生きる、地球で生きる、生気が溢れる写真展だった。いや、笑顔の写真展 ザンビア・サフィアの場合、といったほうがいかもしれない、と一人考えていた。
ザンビアは貧しい。そして、エイズ感染者も多いという。トークライブの相方はこのプロジェクトの中心になっていたKくん。生まれてきた子供がエイズに罹病していることを知り泣き叫ぶ母親もいた、と報告していた。そして、パソコンを盗まれたことを契機に「豊かな自分たちが犯罪を誘発し、一人の子供の人生を狂わせてしまった」ことを自分に問いながら活動をする。そういう世界の中で詩子さんが撮ったのは笑顔の写真だ。
機会を作って多くの人に見て欲しいと思っている。

(真ん中が詩子さん)

ザンビアに学校を建ててみる(た))のブログより
このプロジェクト。なぜ、ザンビア? そんなことはどうでもいい。ここには試行錯誤しながら動き、アクションを起こし、そして、発信することができる若い人たちがいる。久しぶりに元気をもらった。
スペースふうら・・・杉本好夫の世界  5月31日まで