超満員の長谷川等伯展

 長谷川等伯の展覧会に行ってきた。21日朝、関西電力株主総会脱原発株主提案をするために合意書と議案を提出。11時半に京橋で、長谷川等伯展のチケットをくれたTさんと待ち合わせて京都七条へ。「見てから飯を食うか、食ってから見るか」などと話しながら七条の駅から京都国立博物館に向かう。国立博物館の入り口に着いたら、なんと120分待ちの看板。案内の人に聞けば「4時頃からすき始める」とのこと。同行のTさんと話をして、まず飯を食うことに。そして五条にある六波羅蜜寺に行くことにする。六波羅蜜寺は平家が京都の実権を握っていたときに拠点にしていたところ。一度行きたいと思っていた。

 六波羅密寺は空也上人が開いたとされている。行くと本堂では数人の方が静かな本堂の中でお経を読まれている。西国33カ所の札所にもなっているというこの寺は踊りを交えた独特のお念仏が残っていて、時の権力者に弾圧されたことがあるという。飢饉や病や争いで京の街に死者が累々としていたときに、来世に救いを求めめ、念仏を唱え踊る庶民。そして弾圧する兵士たちの姿が浮かんでくる。憑かれたように踊る姿は権力者たちに恐怖を与えたのかもしれない。
 そのような六波羅蜜寺の宝物館に入る。
そこに教科書で見たことのある空也上人の姿があった。あの口からぽこぽこと人形を出しているあの姿。ある角度で見ると眼と眼があう。鎌倉時代の彫刻には水晶が入っていて、ある角度で目が合うと光を感じるようになっている。これもここで教えてもらった。しばらくお寺の方のお話を聞き、3時半頃また国立博物館へ。まだ行列が続いている。仕方がないので並ぶこと約30分。その間、空を見上げていると国立博物館の正面、軒下にふくよかな美人がいた。
会場は超満員でゆっくり見ることはできない。感動したのはとても大きい涅槃の図、大きい絵馬、そして、波と岩をシンプルな線で書いた波濤の図。この波濤の絵はがきがなくて紹介アップできないのが残念。
 七条の河原でTさんとビールを2本飲んで帰宅。