映画「BOX 袴田事件 命とは」 を見た

映画BOX 袴田事件 命とはを見た。「袴田事件」を真っ正面から描いた映画だ。
人を裁くとはどういうことなのか、死刑は果たして許されるのか、とても考えさせられる。
この映画は「袴田事件はえん罪」とする多くの人の協力で作られている。物証がなく自白だけで犯人とされた袴田死刑囚。「自白はいかに作られるか」もこの映画では描いている。
死刑判決を下した裁判官の苦悩、そして、死刑判決下で独房で暮らす被告。この時間、この日に進行している現実だ。
裁判官がいかに「世間から自由でないのか」裁判官も「世間の声」という曖昧模糊としたものに圧力を受ける。マスコミが作り出し、あおり立てているものに縛られていく。そして裁判官たちの「学閥」や昇進争いにも自由ではない。
報道機関の「死刑」大合唱は証拠の精査なくえん罪を作っていく。そのことを私たちは知るべきだ。弁護士資格を持ちながら「極刑」をあおり立てる橋下某などは「えん罪のふいご」であり、それをおだてるマスコミは最悪だと、私は思う。そして裁判員制度が導入され、「死刑判決」に市民が加わることが考えられる。
「ムード」で刑が作られていく可能性があるのが裁判員制度ではないのか。

そして、和歌山カレー事件の林真須美さんは「自白も物証もない」まま死刑判決を受けている。
もう一つ・・・・昨日(7月28日)死刑が執行された。

ぜひ多くの人に見て欲しい映画です。